画像や動画を無料でアプコンできるソフト「Cupscale」

AI

昨今は4Kや8Kなどの高画質化が進んでいますが、過去のコンテンツも綺麗にしたいという欲望を持ってる人に最適なソフトです。

アプコンといえばwaifu-2xが有名ですが、今回紹介するソフトは体感的にwaifu-2xよりも綺麗だと思います。

一応GPU無しでも使えるので、お気軽に誰でも試すことができます。

追記
画像のみですがより簡単に使えるReal-ESRGAN-GUIの使い方を記事にしました。
よければ御覧ください。

ダウンロード

1.サイトからダウンロード

先ずは下記サイトにアクセスしてダウンロードしましょう。

GitHub - n00mkrad/cupscale: Image Upscaling GUI based on ESRGAN
Image Upscaling GUI based on ESRGAN. Contribute to n00mkrad/cupscale development by creating an account on GitHub.

Releasesの欄にあるLatestをクリックします。

オレンジ色の部分

すると下のような画面になるので、AssetsにあるCupscale~.zipをクリックしてダウンロード、解凍します。

今後更新されるかもしれないので、最新のものをダウンロードしてください。

オレンジ色の部分

Cupscaleに限らず、GitHubからダウンロードしてくださいと説明される場合は大抵このやり方なので、覚えて損はないと思います。

2.zipを解凍、ただし注意点あり

ダウンロードが完了したらzipを解凍します。

基本的に解凍したら使えるソフトなのですが、このときに「Program File」などWindowsによってアクセス制限される場所に解凍しないでください。

このソフトはフォルダ内に画像を一時保管するので、プロテクトされる場所に解凍すると動作しなくなる可能性があります。

デスクトップやC直下などに保存しましょう。

解凍されたフォルダを開くとCupscale.exeがあるので、クリックして起動します。

オレンジ色の部分

画面の説明と使い方

起動すると以下のような画面になります。

基本的に1~4しか使わないのでこれを覚えれば大丈夫です。

画像は真ん中の部分にドロップします。

① AIの選択

クリックすると使用するAIを選択できます。CPUを使う場合はESRGAN(Pytorch)をクリックします。

なお、このモデルはPythonをインストールしなければなりませんが、このソフトには簡単にインストールできる機能が備わっています。

(NCNN)と書かれているのはGPUを使用するモデルです。
このモデルを使用する場合はPythonをインストールする必要は恐らく無いと思います。
もしもエラーが出る場合は後述するやり方でインストールしてください。

このソフトで一番綺麗なのはRealESRGANなので、使用できる場合はこちらを選択してください。

② モデルの選択

Model Optionsと書いてありますが、Use Single Modelを選択します。

Model1をクリックすると使用できるモデルが選択できます。

モデルは「realsrgan-x4plus」、もしくは「4xBSRGAN」を選択しましょう。
おすすめは「realsrgan-x4plus」です。

ソフトの挙動について

4xと書いてあるように現在の仕様だと元の解像度の4倍でしかアプコンできません

例えば、元画像が640×360という解像度の場合は2560×1440にアプコンされた画像が生成されます。

出力解像度を変更する事は可能ですが、4倍で出力されたものを縮小もしくは拡大して任意の解像度にしているという点は注意が必要です。

ただ、基本的に4倍もアプコンされると十分だと思うので神経質になる必要はないと思います。

③と④ 出力設定と出力

先程述べたようにここでは出力解像度が選択できます。

Resize After UpscalingではWidthやHeightでリサイズ可能なので好みの解像度に変更できます。
100%を使用すると4倍にされたものが出力されます。

Saving Opitonでは出力フォーマットが変更できます。

最後にUpscale And Saveをクリックすると、処理が開始されます。

出力は画像がある場所に保存されます。


デスクトップから画像をドロップ→デスクトップに画像出力

詳細設定について

画面右上の歯車を押すとソフトの設定に飛べます。

起動すると以下の画面になりますが設定で触るのは3箇所だけです。

・General Setting
起動すると全画面になる場合があるので、Start In a Maximized Window のチェックを外します。

・AI Settings
PythonをダウンロードしたりCPUモードにします。(後述)

・Video Upscaling Settings
本ソフトで動画をアプコンすると自動でエンコされるので画質を設定します。(後述)

AI Settings

AI Settingsタブをクリックすると以下の画像のようになります。
今回触るのは二箇所だけです。

1つ目はCPUモードです。
CPUを使用したい場合はCPU Modeにチェックを入れてください。

2つ目は「Python Runtime」です。
Pythonを入れてる場合もあると思いますが、このソフトは埋め込みPythonを使用できるので「Use EmbeddedPython~」を選択します。

選択できている事を確認したら、×ボタンを押して設定ウインドウを閉じます。

すると以下の表示が出てくると思うので、OKを押します。

OKボタンをクリック

もし、誤って消してしまった場合は画面右上の矢印をクリックすると表示できます。

矢印をクリック

次のウインドウが出てきたら「Embedded Python~」タブをクリックしてDownloadをクリックします。
自分の環境だと表示がバグってますが、色が変わっている部分をクリックするとダウンロードとインストールが始まります。

表示がバグっているのでオレンジ色の部分をクリック(本来ならDownloadという文字が出ている)
途中でこれが出るのでOKを押す
完了するとこうなる

最後に上の「Dependency~」のタブをクリックすると環境が表示されてインストールが完了しているか表示されます。

緑色はOK

これでCPUでも使えるようになりました。

Video Upscaling Settings

タブをクリックすると以下のような画面になります。

MP4 Quaityとはエンコードの品質を決めるものです。
基本的に18あれば劣化は殆ど気にならないのですが、自分は16くらいにしています。

数値が小さいほど高画質になりますが、やりすぎるとエンコードが非常に重たくなるほか、容量が増えて扱いづらくなるので注意してください。

独自の仕様について

このソフトは動画を画像に変換してアプコンします。

その画像はzipファイルを解凍した時に出来たフォルダに一度保存されます。

その後エンコードされるのですが、動画が完成するとフォルダに保存されたアプコン画像は全て消去されます

なので、画像をシーケンスとして編集ソフトに読み込むといった事は出来ないので注意してください。

アプコンのやり方

画像と動画は若干やり方が違うのでそれも踏まえて説明します。

画像の場合

真ん中のウインドウにタブがありますが、一枚の画像の場合はPreview Imageを選択しましょう。

画像をドロップして先程の順番通りAIを選びモデルを選択します。

ESRGAN Processing~の「Enable Transparency」は透過を許可するか、という意味なので、画像ではOFFになってますがONで問題ないと思います。

注意点は画像オレンジ色の「Only Downscaling~」の部分です。

ここにチェックが入っていると、指定した解像度が出力画像(4倍にアプコンしたもの)より高解像度の場合、アップスケーリングが行われません。


元画像「640×360」
ソフトが実行したアプコン(4倍固定)「2560×1440」
指定した解像度 「widht 3840」この場合は「3840×2160」

「Only Downscaling~」にチェックが入ってる場合指定した解像度を無視して「2560×1440」が出力されます。

「Only Downscaling~」にチェックが入って無い場合は指定した解像度にする為、「2560×1440」を引き伸ばして3840×2160が出力されます。

その為、画像を引き伸ばすのが嫌な場合はチェックを入れておくと自動で判断してくれるので便利です。

最後にUpscale And Saveを押して終了です。

ビデオの場合

上のタブを「Upscale Videos」にして動画ファイルをドロップします。

後は画像の時と同様に設定をして最後に「Upscale Video」をクリックします。

ただ、かなり時間が掛かるので覚悟しておいてください。

RTX3060tiで30秒/30fpsの動画に1時間40分かかりました。
その間GPU使用率は100%に張り付いてるので少し怖いですね。

寝る前に起動させて朝起きて終わってたらラッキーな感覚で使いましょう。

実際に見てみよう

当サイトは画像がwebpになったり解像度が環境によって変わるのであくまで参考で見てください。

一応zipにまとめて配布するので気になる方は御覧ください。

元画像
https://golabo.net/wp-content/uploads/2022/03/360p.png

640×360

アプコン1(realesrgan-x4plus)
https://golabo.net/wp-content/uploads/2022/03/360p-realesrgan-x4plus.jpg

2560×1440

アプコン2 (4x_BSRGAN)
https://golabo.net/wp-content/uploads/2022/03/360p-4x_BSRGAN.jpg

2560×1440

アプコン3 (4x_RealSR_DF2K_JPEG)
https://golabo.net/wp-content/uploads/2022/03/360p-4x_RealSR_DF2K_JPEG.jpg

2560×1440

感想

個人的にはrealesrgan-x4plusが綺麗だと思います。

使用したAIはRealESRGAN(NCNN)です。

4x_RealSR_DF2K_JPEGは明らかに画質が落ちてるのでおすすめはしません。

一枚の画像ならそこまで時間かからないので是非とも試してみてください。

終わりに

今回はCupscaleというソフトを紹介しました。

GUIだと非常に使いやすく簡単に使用できるので、気になる方はぜひ一度使ってみてください。

それでは

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