音源を4つに分解するソフト Demucs Gui

AI

以前SpleeterGUIというソフトを紹介していたのですが、最近不調でまともに動かないので今回は別ソフトを紹介します。

動作要件

CPUオンリーでも動作しますが解析にかなり時間が掛かります
なのでGPU使用が前提と考えた方がいいです。
その分SpleeterGUIより音がより分離する場合あります。

システム要件

Windows 8 以降 64bitのみ

macOS 10.15 以降(intelCPUのみ

ハードウェア

メモリ 最小 6 GB (曲が長いほど多くのメモリが必要)

NVIDIA GPUのみ 最低3 GB CPUのみでも動作可(かなり低速)

ダウンロード

今回はCarlGao4さんが作成したDemucs Guiを使用します。

GitHubページ

GitHub - CarlGao4/Demucs-Gui: A GUI for music separation AI demucs
A GUI for music separation AI demucs. Contribute to CarlGao4/Demucs-Gui development by creating an account on GitHub.

ダウンロードと配置

下記サイトに飛んで必要なファイルをダウンロードします。

Demucs GUI
Demucs GUI: Free software download for windows, osx.

CPUバージョンを使いたい場合は「CPU Windows 64bit」
NvidiaのGPUを搭載している場合は「CUDA Windows 64 bit」
をクリックして下さい。

CUDAバージョンでもCPUモードは使用可能なので2つダウンロードする必要はありません。

7zipについて

このソフトは7zという圧縮形式になっています。

7zipが解凍できない方は以下を参考にソフトを導入して下さい。

ダウンロード・インストール

下記サイトにアクセスして64bitバージョンのソフトをクリックしてダウンロードしてインストールします。

https://sevenzip.osdn.jp/
青い部分のダウンロードをクリック
解凍方法

ダウンロードした7zipファイル(.7z)を好きな場所に移動させます。

ファイルを右クリックし

「その他オプションを表示」をクリック(windows11のみ)
「7-zip」があるのでそのメニューから「ここに展開」をクリックします。

青い矢印をクリック

するとフォルダが解凍されます。

フォルダはお好きな場所に移動させて下さい。

使い方

フォルダを開くと「Demucs-GUI.exe」があるのでダブルクリックで開きます。

モデルをロードする

画面に表示される「Load model」をクリックしてロードします。

Load modelをクリック

完了すると「Device」に使用するハードが表示されるので使いたいもの(GPU推奨)を選択して下さい。

CPUかNvidiaのGPUが表示される。

「Options」に関しては弄っても特に変化しないのでデフォルトのまま使用して下さい。

音楽ファイルを読み込む

右下にある「Separate」内の「Brows File to~」をクリックして分解する音楽ファイルを選択します。

青い部分

ドラッグ&ドロップに対応してないので、ブラウザで音楽ファイルを選択しなければいけない点は注意が必要です。

選択する様子

ほぼ全ての音楽ファイルを選択可能だと思いますが、iTunesの可逆圧縮など拡張子が「.aif」で終わってるとブラウザに表示されないので名前を変更して「.aiff」にして下さい

なお、分解された音源はフォルダに纏められて音楽ファイルがある場所に生成されます
デスクトップなど特定の場所やフォルダに音楽ファイルを移動させてから行う事をオススメします。

TESTフォルダに分解された音源が入る

仕様について

このソフトでは必ず「bass」「drums」「other」「vocals」の4つに分解されます。

なのでインストとボーカルに分けるといった事はできません
ただ、生成された「bass」「drums」「other」を他のソフトで並べて出力すればインストを作ることはできます。

また、このソフトで分解すると元のサンプリングレートに関係なく44.1khzに固定で出力されます。

実際に分解してみる

自分で作った適当な楽曲を分解します。

元の音源はこちら(音量に注意して下さい

vocal ずんだもん

分解された音源

出力された音源

Bass

Drums

Other

Vocals

おまけ:Vocals以外を合わせて作ったインスト

出力結果について

かなり綺麗に分解できたと思います。

稚拙な曲なのでイマイチな部分もありますが、特にボーカルはハモリ含めて割りと綺麗に抽出できていると感じます。
ボーカルのオクターブ上にメロディラインを入れてますがしっかりと分別されています。

ベースやドラムも聞き取れる程度には分解出来ていますし、無料で使えるソフトとしては十分だと感じました。

終わりに

今回は楽曲を分解するソフトを紹介しました。

SpleeterGUIの方が非常に手軽でUIも良いのですが、ここ最近は不具合が多くてまともに動かないのでこちらに移行しようと思います。

使用する場面は限られると思いますが、ぜひ皆さんも試してみて下さい。

それでは!

コメント

  1. zazah より:

    Mac mini/M1でも使えます。Deviceにはi386と表示されていました。infoの左下にはN/Nで進行度合いを表しているようです。アコギとボーカルだけの音源で試した時は、other.wavはギターのみ、vovcal.wavではボーカルにギターが少し被ります。
    ボーカルとアコギとベースとドラムのセットでは、アコギとベースの切り分けは出来ませんでしたが、ベースのファイルもBass.wavとして書き出されていました。
    Load modelが更新されて、分離可能な楽器が増える事を期待しています。

  2. かんくん より:

    ありがとうございます!楽器やってる人にとってはまさに夢のようなソフトですね!練習と完コピがはかどる~w

  3. ほくさん より:

    Spleeterを久しぶりに使おうと思ったら動かなかったので代わりを探してたどり着きましたが、Spleeterよりもかなり分離がいいですね。ご紹介頂き有難うございました。

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